【ここ最近の病状】
大阪帰りてー!
いや今帰省してるんですけどね!
大阪に帰ってすぐ道頓堀の小料理屋で鱧の湯引きを食べた瞬間「あ、帰ろ」と思った。
鱧は大好物で東京に来てからも夏は鱧の炙ったのをスーパーで買い、すまし汁と白米で夕食をとることをよくしている。
だが鱧食うならヤハリ西で食うしかないね。
ぷりぷりの身で上品な甘み、こんなもん東京で食べるとしたら何千円かかるか。
その店ではなまの牡蠣も食べた。
とても立派な牡蠣だった。
「こんなん見たことないわ。どこでとったん? あ、うちらがこのサイズになるまでに食べてるからよォこんなおっけサイズ残らんのか。」
ナハナハ喋りながらマスターを待っていると、山崎のウイスキーとレモン汁をさっと絞って出してくれた。
あ〜大人の味。
身を食べると殻に残った汁をグラスにうつしてくれ、「これをカ〜ッと呑んだらええ」
しょっぱ美味くて、おいしいものを食べた時のちいかわみたいな反応になった。ワ…✨
牡蠣はおいしいと思えるもんなかなかないけどここのんは特別美味い。
東京でもちょっと気の利いた店なら蒸して塩で食べさせてくれるしそれは安いわりに美味い。しかし、ここで食べる牡蠣を超えることはもうなさそうだ。
その日は比較的よく食べれた。
次の日から即食べられなくなった。新幹線の時から、駅弁を買うこともしてなかったが。
たこ焼きも焼き鳥もおいしいところに行ったし実家で食べるご飯も何一つケチのつけようがないほど美味い。
でも神は私から食欲を奪い去った。
実家に帰ったらちゃんと食べれていたのになぁ。
今回母が用意したのは鰻であった。
うちは鰻好きな人間があまりおらないが、以前蝦蛄を用意してくれた時の店が母のよく利用する商店街にあり、そこでオススメのものがあったので買ったという。
母曰く「魚屋さんは活気あるけどそこの店主はめっちゃ怖い見た目してんのや。"前、ここで買うた蝦蛄が美味しかった…"と言うたら嬉しそうに頷いて今日のオススメ出してくれるんやけどな」とのこと。
モンモンでも入ってるんちゃうかという見た目の店主が差し出した品は愛知の鰻だった。
身がフウワリしていて、全く臭くない。
私は落語にもたまに行くため、観る前の腹拵えは鰻の蒲焼きがのった弁当にしているが、老舗の鰻屋で出す鰻より美味かった。
鰻含めて夕飯の品を少しずつ食べたらお腹がいっぱいになってしまった。
大好きな肉巻き(これは親がよく作ってくれて、子どもの頃から好物だったもの。三日くらいはもつし作りたてより冷えて味が染みたものの方が風情あってよい)もそんなに食べられなくなって悲しい。
東京に帰ったらまた粗食にする。
「愈々食べられるものがのうなってきた」と言って元夫にへしこを届けてもらうよう頼もうか。へしこと米と野菜の味噌汁でしばらく過ごしたい。
滋賀の元・義実家では鮎やへしこをうんと食べさせてくれた。
その辺の市で買ったものが充分美味いのだ。
東京で鮎を買おうと思ったらしなびた鮎が1000円くらいする。祇園祭の屋台で売られてる鮎なんて出店クオリティでもそれより立派で500円。
今日は昼からテラスでカンカンに冷えた赤ワインのソーダ割りを頼んだ。
夏の酒はこれに限る。
アメ村でわざわざぶいぶいいわせているバイクから流れている音楽がなんだったら許せるのかという題で私は「大阪LOVER」だと答えたが友人は「aiko」
【ズイハンショー】
相変わらず悪夢を見る。多分ひとんち泊まった時叫んだ。
起きたらあまり別れ方のよくなかった男からインスタのフォローリクエストがきていて夢の続きかと思った。
まあ今はラップの話しかすることないしいいやと思ってフォロー返しした。
二度寝して起きたら夢じゃあなかった。
やたら眠たいが骨を痛めたあとだし緩やかに体力が減少してきているからしょうがないな。
父親が退院後元気ではあるものの、遠出や同じところにずっと座るのがしんどいと言ってたのわかる。前とは違う身体になったんやなという諦念。
そういえば実家でキムチが出なくなった。クモ膜下のあと減塩の食事にしているから出ることは無くなったんやな、と気づいた。
父も母もキムチは好きなのだが。
甘いもんは特に制限ないので、今回の土産は崎陽軒の月餅にした。
今度帰るときは鶴橋でチヂミも買ってきておこう。
【?????】
道頓堀の小料理屋でネコの話をした(旧義実家のネコは大変長寿で20歳を超えていると話すとマスターがえらい驚いていた)あと、もう一軒飲み屋に行ってからホテルに寝に行った。
前回と違うホテルなので何も起こらないかと思ったらまあなんかあった。
深夜にトントントンと音がする。
「なんか廊下騒がしねえ」
「掃除の人か酔っ払いかな」
という会話を同行者として、気にせず寝てしまおうとした。
しばらく廊下の音は続いた。ノックのようだがノック音は足に位置する方から聞こえるし変則的なリズムだし微妙に手数が増えている。
変な音や、と思うくらいであったが突如私の身体はなんらかのモードに入り布団からガバリと起き上がった。
そのまま四足歩行で音を立てずに素早くドアの前まで行った。狩りのつもりでドア前にいたらノック音の主も音を消した。
アンドゥトロワの修行を思い出しドアの前にいる何かに念じた。
(1 消えろ)
(2 消えろ)
(3 さもなくば)
同行者がネコのように近づいて何かを仕留めようとした私をそっとベッドに戻した。
出てきた台詞は「まだ居るのに」
trois,が無音のうちに響いたのか真夜中の来訪者はそのうちいなくなった。
ネコの真似をすることで得られるものもある。安眠と胸板
すやすや寝ながら(早く転職して大阪に帰ろう)と考えた。