闘病記24?/帰ってくれ庵野秀明

★本記事には映画「シン・ウルトラマン」の盛大なネタバレが含まれています★

 

わたくしは超絶怒涛ウルトラシリーズファンである。

 

特撮好きな方から、「シン・ウルトラマン楽しみですか?」とか「観る予定ですか?」とか訊かれるたび、毎回このように濁して答えてきた。

「あっ…成田さんデザインをリスペクトした造形はカッコいいですね~…」

なぜなら私は庵野秀明に何一つ期待していないからであり、視聴後、

 

クソがよ。

 

となることが分かりきっていたからだ。

しかし、「庵野が作るウルトラマンなんぞみとうない自分」vs「成田亨デザインのウルトラマンを観たい自分」が殴り合って後者が勝ったため、お師匠を呼んで「観たあと文句言うところまで含めて映画デーにしましょう」と二人で観に行った。お師匠も「文句言うとこまで含めるんやったらエエ、俺も一人やったら観に行きたい思わんわ」ということだった。

 

結果、

 

クソがよ。

 

となってしまった。

エンドロールが終わり立ち上がってシアターを出ていく時、右手が震えていた。壁を殴りたかったからだ。

「センパ…あの…トイレニイッテキマスネ…」とよろめきながら何とか用を足したあと、放火・破壊・何らかの暴力をこの場で放出したい欲を理性で抑えつけ、ほぼ無言で飲食店まで向かい、飲み物食べ物が卓に運ばれてから、

 

「あああああああああああああああああああああああああんなんはああああああああああ!!!!! 私が!!!!! 33年間!!!!! なりたいと!!!!!! 心の底からあれになりたいと願ったものでない!!!!!!」

「認められるかッあんなものッ!!!!!!」

と新宿某所で叫んで机を拳で叩きつけた。近くにいた方々、うるそうてまことに申し訳ございませんでした。

 

庵野、二度とウルトラマンの制作に関わらないでほしい。

以下感想。

 

光の国の戦士がゼットンを使うな

 

正確にはゾーフィもリピアも光の星から来た者であり、このことから本作品はウルトラシリーズの中の一篇というより並行世界の作品かオマージュ作品と捉えた方がよろしいか?

だけどね、おもっきしタイトルに「ウルトラマン」って書いてるわけじゃない?

じゃあやっぱりウルトラマンなんでしょ? 私が憧れ続けているあのウルトラマンたちなんでしょ?

私は性格適正が明らかに悪役、マッド寄り(ENTP/代表キャラクター: JOKER, ヒソカ等)なのに今の今まで善寄りで生きてこられたのは幼少時に初代ウルトラマンを観てその後も沢山シリーズ作品を観てきて「ウルトラマンにならなければ」と決めたからであり、その「ウルトラマン」であるゾーフィが、

地球を滅ぼすことにしたのが許せなかった。しかもゼットンで…

あんなもんバット星人に養殖させときな!!!!! ウルトラマンが使うな!!!!!!!!

 

地球人の自立はどったの?

 

・「ウルトラマン」たちの行動原理がガバガバ

リピアとゾーフィ、どちらもガバガバである。

 

リピア…光の星の掟を破って人間と融合。神永(今作におけるハヤタ・シンのポジション)が自分のせいで死んだというのが融合のきっかけとはいえ、基本的には好奇心や感情で動いている。

人間好きになったらしいけど好きになった理由があんまりわかんない。劇中、寡黙なままなんかズレてる人→実は信頼してた! になってた。

ウルトラマンの知識一切ない人が観たらおもろいんかな? 私には体験し得ないことなのでそこ気になる。

 

ゾーフィ…決まりを守る人、とリピアから評されている割に、てのひらくるくるがヤバい。いきなり現れて、リピアが神永と融合したせいで人間が兵器転用化可能なことがバレたで→そんなもん放置してたら危ないから地球ごと人間滅ぼす と告げてゼットンを起動したくせに、

「ほーん、リピアお前そんな人間好きになったんけ」「人間意外にやるやんおもろいな」モードになるんが速すぎィ!

(冷静にあのシーンを振り返ると決裁権えげつない。一旦光の星に持ち帰って判断とかないんだ笑)

 

「フッおもしれー女」みてえなノリで決めんなボケがよ。

 

地球人の自立はどったの?

 

えっとこの作品の「ウルトラマン」って、「真実と正義と美の化身」から着想得たんですよね?

成田さんって、確か、「ウルトラマン(超人)であるからには性別も何もかも超越した仏さまのようなイメージで…」って語ってませんでしたっけ?

全然超越者でも正義でもなくてワロタ。

 

・帰ってくれ庵野秀明(オジサン)

シン・エヴァンゲリオン観た時に思ったのだが、庵野って女性に過度に幻想を抱きすぎ。

ミサトさん、めちゃエリートなのに「自分には育てる資格がないから」と育児放棄させてるんですよね。現実的なルートとしてはあんだけ高給取りならベビーシッターとか雇うよね。その割にシンジ君のために命捨てさせるんだよね。キモ。

だいたいあの映画、冬月あたりがゲンドウを2,3発ビンタして「バッカモーンお前はシングルファーザー! ちゃんとシンジ君の面倒をみろ!」って叱咤していれば終わった話だよね。

 

そのノリでウルトラマンに来ないで欲しかったわ。

 

いつまでも成長しねえシンジとゲンドウを反復してる人間が、超人の話と人間の自立をテーマにした作品に関わったとき、ちゃんとした解をたたきだせるわけないんですよ。

ていうか樋口もどうした?

 

Zの時は地球人の在り方どうすんの問題、マタギ的な思想をヨウコ先輩を通して語らせてたよね?

今回の畳み方クソ雑すぎて悪い意味でびっくりしちゃった。リピア君、感情と好奇心で動いていて何も道理がない! 地球人自身はこれからどーすんの!

 

女性登場人物の立ち位置クソキモかったしな。

散々言われてるけど、長澤まさみ(浅見弘子)の扱いがひどかった。

だいたい言いたいことはがちおが書いてくれてるけど、

シン・ウルトラマン、観てまいりました|がちお|note

 

同胞である人間から性的消費された浅見に対し、メフィラスが心配りをしデジタルタトゥーを消してくれたけど、動画消されたといっても人々の記憶には残ってるし浅見自身にそういう扱いをされたという記憶も残ってるからね。

あんな切替早く、動画消されたからヤッターオッケーみたいにはならんやろ。

 

巨大化する女性隊員というのは初代にもあるしウルトラマンFから流用したであろう要素もちょこちょこ感じたが、令和にもなって性的消費として見せつけられるのほんまきしょいねん。

ウルトラマンFは素晴らしかったのに…書き手の成熟度の差ですよこれは…

 

(なおお師匠から「限界OLはああいう、丸の内を破壊したい願望があるんか?」と訊かれた。あります。実際再現できるなら、最初の右はジャブで蹴るところはマジの感情を込めたキックになると思う)

 

あと匂いのとこな。

神永-浅見って「バディ」であることを何度も強調されてるけど、全くバディとして成立する理由付けが足りてない。

追跡可能な要素が匂いなのは納得。

でも、不必要にエロかったよね。

あそこに至るまでにバディという関係がきちんと観客に伝えられるような脚本(ホン)だったら、浅見だって「よし、神永さん頼んだよ」ってなるよ。それが同じ方向を向いて解決方法を模索する相棒としての在り方だから。

だけど制作サイドは、はっきり断らないまでも嫌がる浅見の匂いを「ウルトラマン」に嗅がせて、エロいシーンを作ってしまった。

尺の都合上カットしたけどキスシーンもあった、とのことだし、結局浅見の立ち位置をバディではなく、恋愛やエロに使える要素としてしか捉えてない。アナリストである必然性もなかった。

メフィラスが一応、「そんな方法を取るとは!」と怒ってはいたが、あのシーンを成り立たせるには「全然地球人の事を分かってないなウルトラマン! 好きだといっているわりにさぁ!」くらいもっと強烈なツッコミが必要だった。

 

今作、マジでどこが成田の思想を継いだウルトラマンなの?

 

逆にいえばそれまでちょっと可笑しなくらい真顔でどアップばかりだった神永に対して、一瞬で「エッロこのシーン」となったので、斎藤工はすごい。

私、斎藤工どストライクじゃないのに「色気ある…!」と思ったもん。セクシーを愛しセクシーに愛された男サンシャイン斎藤は伊達じゃない。(脚本が残念なせいで)俳優のポテンシャルの使いどころを完全に間違えているが…

サンシャイン斎藤 - YouTube

 

・俳優陣は良かった

前述の斎藤工をはじめ俳優陣の演技は良かった。

(総理役の嶋田久作はどことなく表情の作り方がムラマツキャップに似ていたからおぉ~と思った)

 

俳優の中でも、特にメフィラスを演じた山本耕史は、物凄く頭がいいのに胡散臭い、という印象が強烈でTLでも山本メフィラスは大絶賛されていた。正直山本メフィラスが無かったらこの作品本当に観る価値がない。

山本メフィラスがだらだら喫茶店とか居酒屋とか行く孤独のグルメ的な作品ならいくらでも観たい。

 

シン・ウルトラマンは4バースに別れていて、

ウルトラマン登場

②vsザラブ

③vsメフィラス

④vsゼットン

という構成だが3バース目で終わらせておけばよかったのに。

旧作ライバル同士の対決(マンvsメフィラス)はアガった。

話の流れ的にも地球人ってこれからどうしていくわけ?という解をつけやすそうだし。

 

・その他つっこみどころ

神永さん、公安だから盗聴とか防止のためにアナログ(紙)で情報受け渡ししてるって言ってたのにUSB放置してていいのかなあ…

 

滝くんがいじけてる時にあかりんが「それでも出勤してるってことはあんたまだやることがあるってどっかで思ってるからきてんでしょ!!!」くらい言っても良かったんじゃない…?

禍特対の中での人間関係も描写不足だった。

 

・結論

私は昨日映画館にて何らかの理由でメフィラス戦以降の記憶がなくなった、という設定で生きていくことにした。

ちょろい行動原理しかない全然超人じゃない「ウルトラマン」と無駄な性的消費が許せない、私はあれになりたかったのか…?って食事中78回くらい呟いた。

「多分強制的に宗教を塗り替えさせられた民ってこういう気分になるんですね、先輩…」と放心しながら駅まで歩いた。

 

おじさんに地球を任せてはいけない。やはり自分がウルトラマンになるしかない。

 

【病状】

烈しい怒りの感情により全ての症状が一時的に停止。

あ、串カツ食べたけどそんなにたくさん食べられなかったから油ものダメみたい。

 

ああ心のカラータイマーがかゆい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

闘病記23

【今日の病状】

いやあ、旅行の際の私の荷物の少なさといったら友人の間ではそこそこ有名なのだけれど、今回は今までで最もコンパクトにしたのに体力が失せているのだからやはりビョーニンなのだな、と思った。

昼にしっかり栄養のあるものを摂って駅弁も食べているのに、東京-大阪間でこんなに疲れていては、趣味の秘境駅探訪も都内以外では暫く出来ないだろうな。

 

【新幹線】

喫煙者でない人は知らないだろうが新幹線の喫煙室というのは通常3人部屋になっている。

コロナ禍になった後、1人のみ入れるようになり、何人も並ぶようになってしまった。

※東京から西へ向かう場合モク吸いは新横浜までに一回目の喫煙を済ませておいた方が良い。新横浜からどちゃっと並ぶようになる。

名古屋前後も暇なので人が多い。

 

それがなんだ、しばらく経つと2人入れるようになった。

2人も3人も変わらないではないかと思うているうちにまた1人のみに戻った。

阿呆らしい。

 

【蝦蛄】

東京ではシャコを食べられず口にする機会があったとしてもちまい方法でしか食べられないと先日書いたが、大阪に帰るので母に「シャコとずいきを食べたい」と予め伝えておいた。

 

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これはシャコを剥いたあとだが帰ったらキッチンに立派なシャコが四匹並んでいた。下手な味付けをせずあっさり塩茹でにしたものである。

シャコは見た目はごついが可食部は意外に無い。

 

あっさり茹でただけで、蟹ともエビともつかぬ味わいがあり、今日はたまたま子持ちだったのでタマゴも食べることができた。

このタマゴがまた美味く、食感は数の子をまったりとさせた感じ、着色せずとも美しい秋の紅葉色をしている。(きっとこれに該当する和の色味があるのだろうが本棚にあるはずの色辞典が見つからない)

 

大阪でも泉州地方以外はあまり食べる文化がないのかもしれない。

西淀川出身のぼんちの知人は、「見た目が苦手やよぉ食べん」と言っていた。

確かにグロテスクなのだがグソクムシがあれだけ流行ったのだからシャコも流行ってええやんけ。東京でもまったく殻を剥いて小綺麗にしたら食べるのだから旨さは保証つきなのだし。

 

殻といえば、シャコは気ィつけて指に神経を集中させんと、絶対に怪我をする。

泉州生まれの母曰く、ある程度剥いたらしがんで食べるものだという。確かにこの方法だと魚卵までつるっと出てきて便利である。

 

こんな立派なモノが四匹で1500円なのだ。

私は東京で一貫1000円程度出して寿司で食うている。難儀やなあ。

 

ずいきは残念ながらなかったのだがまあここに調理法を記してあげよう。私はずいき煮の名人なので。

 

Don't think, just feel. 煮てまえ。

塩梅がわからんならわかるまで料理せえ。

 

小学生の時に「このけったいな根菜とも野菜ともつかんずいきちゅうやつ、めちゃめちゃ美味しい」と知ってから、母に基本の手順を教わり、以来実家にいた時分はずいき調理はかって出ていた。

 

高校生になってしばらくすると何故か母と父が家にいなくなり(週にいっぺん短時間帰ってきていた)、かわりに一人暮らししていた姉が帰ってきて、仕事が忙しい姉にかわって家事は私がやっていた。人生で一番料理をしたし凝った時期だった。

姉が美味い、美味いというのでずいきも煮たし、ごぼうも面倒がらずにささがきにしたし、オリジナルで作った冬瓜とイカの炒めなどは美味すぎて逆に姉は黙った。

真面目にレクチャーすると冬瓜は煮物のほうが無難。

 

【闘病】

脳をいわして倒れた父だが最近はリハビリの施設でリハビリをしすぎて筋肉が熱を持ったらしい。元格闘家、クモ膜下出血程度では価値観が変わらないらしい。

 

「リハビリちゅうんは少しずつアゲていくもんや、父のように四つのトレーニング機械を四つともやる、というのはリハビリではなくジム通いしてる連中のやることなんよ、ゴールドジムに通うてると勘違いしてるんちゃうか」

 

発破、かけすぎたかもしれぬ。

 

父が倒れた時母があんまりメソメソして、父の方も身体が思うようにいのかんので気ぶっせいになり、たった五分の「面会時間」に…面会ではかく荷物を届けるのならば入院部屋に入ってもよい、という病院のルールで…母があれこれと気を遣っても父がマトモな返事をしないのでしまいにイライラして私に愚痴ってきた。 

※愚痴る前に母は「今日も病院行くね」と父に言ってたくせにムカついてドタキャンしたらしい。母も母である

 

「それはアカン、総合病院勤めてた時、センセは"緊急搬送されるほどの病人に対してはな、多少なにくそ、と思わせた方がええんや"と言うてた。センセ曰く、なにくそという感情が一番快気の近道で、周囲がメソメソしたり甘やかしたりすると余計病人仕草を本人が意識してかえってようならんのです、ということらしい」

とコメントすると、

母もそれはそうかもしれんと考え直し、次の日から「アンタッそんなむすっとして何様やっ、私ゃ昼休憩の合間ぬうて会いにきてんのや!」と言うようになったという。

 

私も私で、手紙に「身体が思うようにいのかんのは病気になったら当たり前、大山倍達の教えを受けたのなら動かせるところを動かすしかないやろ。マス大山は"全身が動かなくなったら相手を呪って倒せ"とまで言い放ったんや」と書いて寄越し、結果クモ膜下出血の予後としてはおそらくgood enoughどころかexcellentである。

 

なお読者から空手の話をもっと聞きたい、とリクエストされたので後々父にインタビューすることになると思うが、現在の一般的な空手とそれ以前の空手のちょうどあいだあたりの話になるだろうから、まあまあ面白いかもしれない。

 

【化粧品】

父は昔ながらの石鹸で身体を洗いベビーオイルで保湿、母はわりかしお高めの基礎化粧品を用いているので実家のスキンケアは全身困らない。いいとこどり。

推測だが繊維業がもともとの家業だった母は、加工に対して悪感情がないのだと思われる。

何処から見つけてくるのかしれないが質のいいオイル美容をしている。整髪料も、私の担当美容師茸氏が勧めてきた(そして年下の美青年が使っていた)あるメーカーのものをいつのまにか所有していた。

あえて情報供給源は聞かないことにしている。大人は自分なりの秘密を持っていた方がいいから。

 

実家で鏡を見ていると、私は何故ある時点まで自分のことをブスだと認識していたのだろう、と思う。昔の写真を見たらそんな地獄にいなくていい子どもの顔だった。

世間一般では決して良くないとされる歯並びだって、振り返れば自分に欠かせないパーツだった。

京都にいた20代前半の頃、四条で自分より少しだけ年上の男性グループが向かいから歩いてきて、私に聞こえないと思っていたのか一人は「俺の好みや、美人や」と言い、もう一人の男は「えぇ、どこが?」と言った。姉と比較されていたせいか小さい頃歯並びを揶揄われていたせいかブスだと認識していたけれどその時から自分の「顔」がわからなくなった。

三十路になり今はかなりどうでもよくなった。相貌で悩むことは失せた。バンドマンをしているうちにヒネたこと考えている暇がのうなったのかもしれない。

 

【皮膜】

バンドと会社員は自分にとって大して変わらぬ、どちらも客の前でしまいまで楽しいウソをつくのが本質と述べてきたが、やっぱ近松門左衛門も似たようなこと言うとるやんけ。

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ウソほんまどちらか一方の性質だけでなく皮膜の間が芸という。仕事もそうとちゃう?

私はハッタリかましはするけれども人を動かす効果を狙ってやっている。

 

【土産】

東京で気の利いた土産を買うなら舟和の芋羊羹に限る。

この羊羹、確かもっと前はほとんど日持ちしなかったのに、東京駅で見かけた時は数日間もたすことが可能になっていた。企業努力だろうか。

ずっしりしていて、忙しい人なら軽い昼食がわりになる。味は甘ったるくなく、家族に好評で、前回大阪に持ち帰った時は私の食べる分が一本の半分しかなかった。

 

銀座のデパートで売っているスコーン専門店のスコーンとクロテッドクリームも良い。

スコーンは焼きたてよりも、ちょっと時間を置いた方が美味い。

クロテッドクリームは、もったいぶらずにどちゃどちゃと乗せるのが正しい在り方である。

 

 

 

闘病記22

【今日の病状】

睡眠随伴症: 有

悪夢の内容が変容してきた。

ダイレクトに暴力や恐怖を与えるものから、心理的にゆるりとダメージを与えるものへ。

今日の夢は、元配偶者と会話していたら、元義母等周りの人間が集まってきて結局話せない、というものだ。

 

睡眠状態はあまりよろしゅうない。眠れる時はものすごく眠るのだが、たいてい寝つきが悪く朝目覚まし時計が鳴った時に「ああ足りない、二度寝したい」と感じてしまう。

 

ナマモノは相変わらずダメなのだが、ここしばらくは筋子、明太子、ホタルイカが続いて食卓に並んでいる。

ダメと分かってたって食べたいのだからしょうがない。タウリンが足りていないのだろう。筋子と明太子は少量に留めておき、ホタルイカは火を通すか、ナマで口にするならば生姜をたっぷりからめておく。

 

面倒なので皮むきの必要な野菜は使わず必然的に葉物野菜が多くなる。チンゲン菜や小松菜等白いところが多めのものは、しっかり煮るのが肝要だ。茹でが足りないと、根っこの部分が変にミルク臭くなる。何故か個人で作った無農薬野菜を売っているような八百屋で買った場合はこの現象が起きない。

 

そば茶。

家で茶を飲む際に美味いと思えるものは玉露、そば茶、コーン茶の三つが最上。

喫煙者として言うが、喫煙するならば味のある飲み物と一緒に嗜むしかなく、水や飲み物なしで煙草を吸うくらいなら紫煙を燻らせない方がマシだ。

(もしも読者諸君の中に青のハイライト吸いがいるならば、一度バニラアイスと一緒に嗜んでみよ。ベストマッチである)

 

玉露はぬるめの湯でいれて、あと二つは熱い湯でいれるのがコツである。コーン茶は飲む人が少なく、知人に飲ませると九割九分ハマって帰っていく。

玉露は下手ないれかたをすると生臭く、金の無駄遣い。

そば茶は栄養もあり、玉露ほど注意を払う必要もなく、私のような食欲の失せた(といっても元が大食いなため成人女性の平均になっただけ)ビョーニンにはうってつけだ。

 

【大阪】

浪速はペーソスと前記事で書いたが泉州サイケデリックだ。

二色の浜なんぞは、人情とかあはれとかと切り離された一風変わった空間になっている。あそこで雷が鳴ると、空がピンク色になる。

「岸和田のだんじり」のせいで泉州人は四六時中騒いでいるという印象しか世の人は持っていないだろうが(なぜカッコつきにしているかって? 私は岸和田のソレを一等のだんじりと認めていないからだ。平野のだんじりの方が非常に刺激的だ!)、夜になると全く街に人がいなくなる。異世界に来たように思える、と地元の方すら言っていた。

 

東京に来て思うのは、食べ物はまずいし、祭りもおもしろくないし、一体人口と仕事の口以外で何が上方に勝っているのだろう、ということ。

秋になると今の住居近くでも伝統的な祭りはあるがのんべんだらりと神輿曳き。シケてる。聴いて思わず踊りたくなる音ではない。

シャコも鱧もずいきもろくになく、シャコに至っては寿司でしか食べられない。

凝らない方が良い食材というのは確実にあり、シャコはその一つだ。ちまちまと寿司にのせるより、大きな鍋に放り込んで塩ゆでにし、さっとゆがいてひきあげ殻を豪快に剥いてかぶりつくのが一番美味い。

 

一方で大阪の「人情」と自分の性格が合わないのは自覚している。だからなるべく一定の距離を置いている。

「人情」は、まあええやんで済ませてあげる優しさと引き換えに何もないことを強制する力だから、人間関係を一切気にせずその時の状況における正しさを一番大事な事として表明する人間は、合わない。

今までの経歴、特に職場の記憶を振り返っても、誰が何を言ってこようが間違っていると判断したら「知らん知らん。道理に合わんど取り合わん。アンタが矯正せェ」と斬り捨ててきた人間だから、もしかしたら故郷に骨を埋める資格がないのかもしれないな。

 

…といって東京に骨を埋めたくもないのだけれど。

本当に終わりがきた時に誰が骨を拾ってくれるのか、しかもう興味がないのかもしれない。

 

【仕事】

英訳の指導をしてみて思ったが日本語で書かれた資料とはなんと英訳担当者泣かせなことか。主語述語目的語のいずれかあるいは複数が抜け落ちていて当たり前という有様だ。

前の職場で、「マニュアルを読むならかえって英語版の方が読みやすい」と言っている方がいたが、意味が理解できた。

今の仕事にも慣れて用語もある程度吸収出来、手癖で英訳していると気づかなかったが、新しゅう入ってきた人間にとっては英訳前に一旦日本語で書かれていることに対して文脈を自分で補い、それから訳す、というのが難しいのだ。

 

指導していて思い出したが、入ってすぐの時、一日のスケジュールを記した書類を英訳してくれ、と依頼された。

その中に"開設"とだけ書かれている箇所があり、「すんませんけど、これは誰が何を開設するんですか」と訊いたものだ。「ああそれは、インターネット回線を立ち上げるということです」と返され、(ほなネットの回線て書いとけェ)と思った。

 

私は河内弁と泉州弁のハイブリッドだが東へ来てから一切ことばを直していない。

河内弁のビートで相手を圧倒し泉州弁の間接的性質で翻弄した方が、社内調整が上手くいくからだ。

また、仕事でストレスを溜める人の特徴は断れないことらしいが、大阪の言葉を保っていると断り方がnice and smoothである。

もとより上下関係という概念を無意味の最たるものと認識しているため、保守的体質の企業でよくある何を言ったかより誰が言ったか、をばっさりのけて、「あきません」「やってメリットあるならやりまっせ、ないんやったらやりまへん。ない? ほな。」で終わる。なんと便利な言葉だろう、「ほな」。

とっとと話を終わらせたい場合、「ほな」でもいいし、「色々な方と相談いたしまして、いずれ、また…」と放てば相手は言外のニュアンス(既に私が話に飽いているということ)を感じ取り諦める。

※これで上手くいくのは大概バディに「エエ人」が居る場合。上下関係を重んじるというか流されても気にしない人、所謂イエスマンを一人だけ置くのがコツである。多すぎると自分がストレスを溜める羽目になる

 

誰に向かってか知らんが、「ホンマ、舐めたらアカンど。」というフレーズがいつも胸のドコカにある。故にきょうびまで大した業務知識もないのに生き残っていられる気がする。いつまで河内のアンダラでいるのだろうか。

闘病記21/関西の笑いの本質とは何か

【今日の病状】

ひたすら眠い。

薬剤A2錠+薬剤B1錠+薬剤C1錠 が就寝前投薬の定数なのだが、Cを半分に減らさないと眠気で仕事に支障をきたす。

だがCは私の身体を元気にする薬なのである。世の中うまいこといかんなあ。

 

睡眠随伴症: 有り。

悪夢見た。失踪した友人と再会したけど、そこに居合わせた人間全員「私の人生の物語から既に退場した」人たちで、ということは彼もそうだと認識する夢。

起きてメールしたらやっぱり宛先不明で返ってきた。死んでたら諦めがつくが意味深な一言を残して消えられると諦められないので、次に音源出したらタイトルにその人の氏名を記載し「Hit my phone ASAP」としてリリースしよう❗️

 

食事、朝パン少し+カフェオレ+ウイダーインゼリー。

昼は会社で栄養バランスの取れた定食。大盛にしたい欲を抑えてごはんを普通盛りにしたから腹の調子は悪くならない。

どんなに食っても15時には腹が減る。マクドでチキンナゲット買う。ここ数日間割と揚げた鶏肉を欲しているので、おそらく肌に油分が少なくカロリーも足りていない。

夜、辛子明太子を白米にのせて食べ、チンゲン菜/しめじ/うすあげの煮物を副菜にする。

 

東京に来てから口に出来ないもの。しろなやつまみな。

しろなは大阪の名物だがこっちではとんと手に入らない。つまみなは一番好きな葉物野菜。ホタルイカとパスタにあわせる菜っ葉の中では、ホタルイカと同じ旬の筈の菜の花より格段に合う。

 

眼鏡をつける時間が多すぎて疲れた。頭が痛い。

 

【読書】

人間椅子春琴抄、少年を再読。

どれも今読んでも面白い。谷崎潤一郎の書いた中で一番エッチなのは少年だと思う。

春琴抄は食べ物や衣服など生活にまつわるものの書き方が良い。特に食べ物は、読者でも買えるような素材で、食欲をひっそりかきたてる。この頃では食える店が少なくなったが大阪の美味い鯛は本当に美味い。しかも値段は東京より安い。ただし鮎の方がはるかに美味いという個人的感想は添えておく。

佐助が視力を失ってからの静かな桃源郷、とでもいうような心理描写がフワアと差し込まれていて、読んでいてじわりと想像できる。

 

【笑いの本質】

畢竟ビョーニンのためビョーニンらしく身近な物事を題材に書く。テレビ見てああだこうだいう森茉莉ナンシー関の心持ちである。

 

かまいたち山内について。エレベーターで、同じタイミングで乗らないでいた女性に憤慨していやがらせしたという。

私だって男性と二人きりでは乗らない。もういつ言われたか覚えてない程度の昔に親からそういう瞬間が来たら乗るなと言いつけられたし実際知らない男と二人のみのエレベーターは怖い。乗って何かあったらあったでどうせ自衛が足りないとか言われるのだ。

先に上がったのにわざわざ戻ってくる山内の面倒な心理はよくわからんが、山内は普段妻への対応が賞賛されていることがわからなさに輪をかける。

 

当然炎上した。で、おおむね私のTLには山内への批判があがってきてたのだが、その中にこういうのがあった。

 

はて、関西の笑いの根底とは。

 

関西の笑いといえど、本丸は浪速でしかない。摂津も泉州もお笑いの中心地ではない。

浪速の笑いはペーソスである。

ペーソスが根底であり、ペーソスのない芸は長らく登場しなかった。

 

明石家さんま上沼恵美子あたりを見ていると読者諸君も感じないか。芸人でないならば和田アキ子和田アキ子は漫才せんが、世代的にか、あるいはソウルを歌てるからか。

さんまのあの特徴的な引き笑いの向こうにペーソスが見えないか? 

お笑いモンスターなどと呼ばれているが、「モンスター」の笑いはせわしない抜群のビートで調理したペーソスだ。美味すぎて調理した形跡にすら気づかない。太宰治は「サービス精神」といわれるものの独りよがりだがさんまのサービス精神は太宰的ではないお道化。

 

ペーソスが、わざわざ女性のもとに戻って加害を行う攻撃性と結びつくかといったら、つかない。

気持ちは分かるが暴論に過ぎる。

 

また、引用元の方は、新喜劇とかまいたちを一緒に「関西の笑い」としているが、新喜劇と漫才一般を混ぜて論じるのは良くない。ポケモンポケモンパンくらい違うから。

 

 

この新喜劇論に私は懐疑的である。

何故なら、名前を失念してインタビューの記事URLも掘り起こせなかったけれど、新喜劇にいっときよく出ていた芸人が「新喜劇はアドリブをしたらウケても怒られる」と証言していたからだ。

つまり、漫才やバラエティ番組と違い、新喜劇はアドリブ禁止できっちり脚本通りに進める。

急にセリフを忘れたり話をふられたりしてもアドリブやギャグで笑いの爆発を発生させることが尊ばれる漫才、バラエティと違い、新喜劇はそのたぐいのことを求められる場所ではない。

丁寧にパックされたスーパーの食べ物のごとく平均値で笑わせるもんであり、個人がアドリブでウケようもんなら客は次から上振れした所からオモロを求めてくるので、欲かいて立ち回ったらかえって大損、ということだ。

そしてこの話はかなり前のことであり、最近になって新喜劇が変わったとするならば、逆に小さい笑いから大きい笑いに…となるのが道理である。

 

要するに、新喜劇の脚本や特定の芸人に対して引用元の方の感性が合わなかっただけ、だと考えている。

 

まあ変わったといえば、今だいぶ風向きちゃうな、と思うところもある。

例えばAマッソや金属バットは地元が近いので彼らのべしゃりは狂おしいホームシックをもたらすが、彼らに感じるのはむしろエートスだ。私がオーサカ・インテル*と呼ぶ、間の取り方や会話のハンドルの切り方が無数の河内弁話者や芸人から無意識的に継承され、エートスと化している。

*オーサカ・インテルの解説はこちら

Set up, lady - 焦げた後に湿った生活

 

ナイナイにはペーソスを感じない。だからあの世代くらいから笑いの本質は少しずつ変容していったのだろう。浪速が大阪における笑いの中心なのは変わらないけれど。

 

私は関西の、大阪の笑いにはペーソスがあると未だ信じられているけれど、今見ることのできる芸人でどれだけ、ペーソスをほんの少し匂わす芸をする人はいるのかなとも思う。

日本エレキテル連合は本質をよく理解しているから精巧なイミテーションを創ることが出来た。

日本エレキテル連合 - YouTube

しかし彼女らの笑いはおおむねホラーである。本人たちも属性をわかっててシャイニングパロディとかしてるし。

日本エレキテル連合で最も怖いネタは多分これ。コメント欄に書かれているとおりおもろいと怖い二つの性質を併せ持つ。

https://youtu.be/cRhhqL1O8mA

「最初に一言 笑いと恐怖はよく似ている」と岡崎京子は言ったし、いがらしみきおなんかはその道の大ベテランだが、笑いとホラーは確かに似たもん同士というか、同じ魔女の釜から出てきたナニカである。煮たもんってか?

 

今の漫才や芸の一定数はホラー属性だ。

ハリウッドザコシショウの「ヤバいサラリーマン」なんか、あれ、完全に日常のホラーを切り取った芸でしょう。

 

それから別種のホラーとして、Aマッソや金属バットに近いところの出身者、泉州はZAZYがいる。

ZAZYの芸は同じホラーでも藤子・F・不二雄「ヒョンヒョロ」だ。並行世界の倫理観、常識、ルールを延々見せつけてくる。

ZAZY 『海宝奉納』 - YouTube

 

エスファイブもほぼホラーなんだよなあ…

【ネタパレ】スーパーキュートヒッピングパルカ - YouTube

 

ペーソスは包摂するものである。女性への性犯罪や暴力とは違うベクトルのパワーだ。

ヘルタースケルター(しっちゃかめっちゃか)な哀しみをも「お笑い」にする力だ。

 

個人的結論だが、芸人を神輿にかついであげてきたここ四半世紀程の風潮が、山内が暴力をむき出しにしてもよいと勘違いさせるほどにうっちゃってきた気がする。(山内のふるまいは全く「包摂」していないのだから、彼をもって関西の笑いは、と言われても困る)

タイミング的に上岡龍太郎が引退した時と同じ…というのは出来すぎか。

 

【5/11追記】

私の母親なんぞは未だに「上岡龍太郎引退以降の探偵!ナイトスクープは質が下がった」と言う。

70近い母親は泉州に生まれた後21才から今日に至るまで河内に住んでいるが、母の中では上岡龍太郎の引退が関西の笑い、芸に一区切り付けてしまった。

泉州の女は審美眼がちべたい、きびちいのが一種の魅力のため、彼女らが何かをdisる時は話半分に聞かないといけないことを念頭に置いても、同意せざるを得ない。

この記事を書いた後、それを思い出し、やしきたかじん(やしきたかじんとフルで呼ぶ時とたかじんと呼ぶ時では"たかじん"のイントネーションが異なる)と上岡龍太郎の「ディベート」、そしてパペポTV最終回を観て、「ウン…ナニカが変わってもうたなァ…」と内心ひとりごちたのは言うまでもない。

今のお笑いがおもんないというのでなく、言語化しにくい変容に対するノスタルジーである。

 

闘病記20

【今日の病状】

なんだか筋子を食べたくなった。

ナマモノ、あかんのに。

買って齧ってみると、「イクラの方がうまい」

ちなみに私が健康でない時魚卵を食うのは大抵無意識的自傷行為だ。

 

その他の食事は、豆苗とキノコを炒めたもの。

作り方…ごま油ににんにくと生姜を放り込み、マッシュルームと豆苗をどっちゃり入れ、塩胡椒で下味をつけてから鶏ガラスープと味の素を少し、で炒める。この味付けは大概の野菜に合うが大根オンリーでやってもいい、おすすめ。

 

朝昼兼用に糖分補給のためのバターロール、ビシソワーズ。

 

幻肢痛は未だある。この異常の原因は全然わからない。全ての医者がお手上げだろうな。

 

【人を殺す言葉】

「進捗どうですか」を表現者に言うだけで「心が死ぬ」と返される。

人を殺すのに力なんて要らない、ただこのフレーズを口にすればいい。

 

カントクの眼はやっぱり他の表現者と似通っていて、師匠だけが違う眼をしている。

 

【ちいかわ】

ちいかわは絵柄が可愛らしいだけのベルセルクと評しており、だいたいの人に同意を得られている。

ただしベルセルクと違いグリフィス不在なのである。

ちいかわの世界は、グリフィス不在なのにずっと蝕後の状況、というイカれっぷりだ。

 

【会話のメモ】

「18ン時に人生の岐路が決定的になってん」

「そんな早く?」

「5秒後右に進むとこう、左に進むとこう、というカンがはたらいて、左が安定択やのに好奇心で右選んでこの有様や。好奇心は猫をもってヤツ」

「5秒後?」

「あるでしょうよたまに。数秒後のことがわかる瞬間。たとえば、授業中にうたた寝してまうことあるやん」

「数秒後のことはわからんけどうたた寝はある」

「そん時にさ、夢うつつの状態からハッと目が覚めるやん」

「覚める」

「夢うつつの時に見聞きしたもん、目ェ覚めた後…時間にして3秒くらい? あー先生言うてはることさっきうつらうつらしとった時に聞いたんと一緒や、っていうあのアレ。起きててもたまにある」

「ないよ」

「えぇ、これみんなあると思ってた」

「ないない」

「私程度に起こる現象、他の人にもあると思ってたのに」

「自分の感覚が全てではないっていうことやね」

 

n秒後の世界ってあんまないことらしい。

 

闘病記19

【ここしばらくの病状】

昔一種の幻肢痛というべきようなものを患っていた。最初の痛みがいつかおぼえていないくらい古い付き合いだ。ちょい前から再発した。

 

「一種の幻肢痛」の説明はしない。説明したら、いやがらせで患部(ってゆーのか?幻肢痛なのに)に触ろうとしてくる奴らが一定数いるから二度と口にしない。

触る方にとっては一瞬からかうだけのつもりなんだろう。けれど私は触られたら最後、短くても一日、長ければ一ヶ月以上幻肢痛が悪化する。

 

どれだけ懇切丁寧に幻肢痛のことを説明しても、発症しているうちは自分の身体に触られるのが嫌だと明かしても、触る奴は触る。

しかも何故か触る者かどうかは見極められないのである。仲良しの度合い、憎悪の度合いに依らないから。

 

いつからか、関係性や場の雰囲気に依らず触ろうとしてきた奴は手による打撃を一発お見舞いすることに決めた。場合によってはその後蹴り等もいれている。

いつだって人が悪事を止める時は自身にデメリットがふりかかった時である。

 

一方睡眠随伴症は薬で抑えられている。

ただし薬を飲むと半日は体の動きが制限される。17時間ほど経てば体の動きが完全に回復するがだるうてしょうがない。

そいや他人の部屋で13時間以上も眠ったのだが、眠りの持続には湿度が関係ある気がする。家主が「あんまり気持ちよさそうに眠っているので起こさなかった」というほどに眠った。

自分の部屋よりよく眠れる部屋、どこの部屋も湿度が多少自分の部屋より少し高いような。

 

【全盛期】

身体のラインが全盛期に戻った。

以前「山本直樹の漫画に出てきそうな」と称された、少年期を脱してすぐのような痩せに、少女から大人になった直後の丸みがあり、腰のくびれも際立って、破茶滅茶に綺麗である。

ついでに肌も、「乾燥でほうれい線が目立ってきた」と冬に愚痴っていたのがウソみたいにツルツルになった。ニキビもない。出来てもすぐ治る。

 

加齢がおかしくなっている、何かに逆らっている、これは創作再開した呪いだ、鏡みると「やった〜」より「キショっ33才の身体じゃねえわ」が勝つんだよ、助けてくれ〜と嘆いても手の打ちようがない。

(大体誰に助けを求めているんだろう)

 

【金カム】

ゴールデンカムイ読了。二周した。

以下感想。

 

・尾形ってなんであんな人気なんかわからん。主要人物の中で一番しょうもない男。同じイケメンならえどがいくんのほうが筋通ってるよ。アホだけど

「飛影っぽい」「ツンデレ」と解説され納得はいったが飛影の方が大義はでかい。尾形は自分のことしか考えとらん

 

・あの世界の大人の男、アシリパに色々背負わせたり投影したりしすぎだろ。ソフィアと後期杉元だけが彼女の選択の自由を保証している。

 

・杉リパ原理主義者なのだが、あの二人はどの時点で両思いルートに入ったんだろう? アシリパに関しては、少なくとも海賊房太郎が出現した時には明確に杉元への好意がある。杉元はいつアシリパルートに入ったのか。

 

・「何があっても最後まで俺がついてるから」「ひとりでは行かせるかよ 相棒だろ」

良いよね。私も言われたい。どんな選択をしてどんな結果になっても最後まで一緒にいてくれるって直接的にラブを伝えるより心に刺さる。

そりゃアシリパも「杉元佐一と一緒に地獄へ落ちる覚悟」をしますよ。

 

アシリパと杉元の関係性について

最初は利害の一致。最後は両思いルート。途中何がキーになってそのルートになったかはわからんが、家族の喪失という共依存のフラグがある。

杉元はPTSDを患ってもいる。子どもの頃に自分にもあった無垢さをアシリパに投影している。

その後、どの時期かはわからないけれど言葉通り(多分途中までは相棒といいつつ真にそうではない)彼女を対等な相棒として捉えるようになり、アシリパといる時の自分が好きだと思えるようになって、自分の帰る場所として選んだ。

作中一番成長したのはアシリパではなく杉元。

おそらく岩息との対決時に結構自己肯定できるようになったんだろう。

 

・白石、最も優しい男説

アシリパゴールデンカムイの呪いを断ち切るために残りの埋蔵金を埋めるよう白石と杉元へ依頼したが、金が在ったら埋めても誰かが探しにくる可能性は0でない。

後々白石が全て遣ったことにより、アシリパ(と杉元)が埋蔵金関係で狙われる可能性は完全になくなった。その使い道も海賊房太郎の意志を継ぐかたち。

主要人物二人の願いを叶えている。杉元、アシリパとの別れ方も最高。

 

・鶴見が矢筒と思い出の遺品を両方落とした時、迷わず矢筒を選んだのさすが鶴見って感じ。あそこで迷ったら鶴見じゃない。

 

・ソフィア撃った時に「君は許した」って鶴見言ってたけどキロちゃんとウィルクは許せないってこと? じゃなくてウィルクのことが許せてないってこと?

どっちにせよアシリパの中にウィルクを見出すのはやめてあげて🥺

 

・登場人物の中で一番共感できるの宇佐美だなーと思ってたら金カムキャラのmbti診断、自分と宇佐美同じで笑った。

アシリパINTJかENFJかで論争したようだけど前者な気がする。何故かアシリパを見るとウルトラマンZのヘビクラを想起する。

https://character-seikaku.memo.wiki/d/%a5%b4%a1%bc%a5%eb%a5%c7%a5%f3%a5%ab%a5%e0%a5%a4

 

【芸術家】

芸術家、あるいは表現者の眼は同じ雰囲気を持つ傾向がありそうだと思っててスケッチしまくった。結果、同じ雰囲気を持つ傾向はあるという結論。

でも師匠だけが違う眼だ〜ナンデ? 性格の違い? 

これ言ってしまったら師匠めちゃ傷つきそうだが共感性が少ない人は違う眼になるのか?(すみません…)

 

【今後の治療について】

投薬を如何に減らすか。

もうね、言わせてもらいますけど体の動き制限されるのやだ! 飽いたでホンマ

飲まなかったら症状が悪化し飲んだら体が動かない、じゃあ前者選んでマンガ描く!

 

…とはいっても薬のまなんだら睡眠随伴症で睡眠の量、質が落ち体力回復しない。

困りましたねえ、と言いながらたいして困っていない。

自分が優秀な患者と知っていたらやりようはいくらかある。

梶井基次郎がのんきな患者なら、私は優秀な患者だ。

闘病記18

【今日の病状】 

眠れなかった。

バタンキューってレベルじゃねえぞ、あの薬で半日眠ったから夜寝付けなかった。

 

ちいかわアニメをみたせいか妙にチャルメラを食べたくなる。

冷凍庫に放り込んでいた水餃子と、切った野菜を煮込んで三割ほど食べた後、ラーメンを足す。

それでも足りずマーガリンの入ったバターロールを食う。

どうしてかバター気のあるものを欲する。

 

足りない足りないと思っていればそれはヤハリ勘違いで数十分後胃が「もういいよ」

 

湯を張り待つ間に薬飲む。

 

明日ハ祝日デス…薬ヲ飲ンデ動ケナクトモヨイデスネ…

 

551の大根餅を食べたいからという理由で帰りたい。

 

【無い事にされている事】

美容部員へのストーカー行為やセクハラ、つきまといが少し前に取り沙汰された。

「随分騒がれていたが見たことがないから滅多にない事なのだろう」と言っている人がいた。

 

美容部員でなくとも女の居る職場では見慣れた光景だ。

デパアトのパン屋にも居た。何も買わないその男は定期的にいて、星座血液型を永続暗記する特技披露の為という馬鹿を装っていたが女の店員に向けるギタギタに漲った眼をやめろ。

面倒だから天秤座のAB型だと答えたが「死人座のDD(Death 'n Dead)型よ。すごく珍しくてこれに遭い問いただした者は十日かからずに内臓を口からひねりだして死ぬのよ」と言えばよかった。

 

レッドブルを売っていた若い女の子を思い出す。

彼女はエナジードリンクをセールスしているだけだ。なのにオジンが絡んで個人情報を聞き出そうとしたり雑談を長引かせようとしたりしていた。

その日は私も近くでバイトしていたので「ねェレッドブルのサンプルまだもらえる? 疲れてんねン」とテキトーこいた。

ジジイはそそくさと退散した。

女の子は助けに割り込んだのを察し「ありがとうございます」と言った後しくしく泣き出して「私この仕事向いてないのかも」と落ち込んだ。

私は気の利いた事を言えなかった、

今なら「十指のさすところこんな星が悪い 今から地球を一緒に爆破させましょう」くらい言えたのに。

 

そしてこのようなことは暇なビョーニンが覚えていて日記に綴りでもしないと埋もれていくのだ。

 

【ポカ】

友達が死んだかもしれないが私は何もすることができない。通報すりゃ警察が止めてくれるのだろうが現住所も電話番号も知らない。

死ぬなと言うても無責任なだけやから言わへんわ、同じ感想やと知っているから本当に言えない。持病後遺症のたぐいを引き摺って沢山の薬を管理して生きるにはあまりにも目先のニンジンが無い。

もし死んだら2人の間で無言の約束になっていることは果たす、あれでもそうしたら難易度の高い約束であるし今度は私が逝けないな。

 

「延命しとうない、だるいわ」と愚痴られた主治医曰く

「医者がネェこんなオカルトめいたこといっちゃあいけないけど 死にたくても神様が呼ばない人は死ねないんだって 何年も医者やってりゃわかるのよ アンタも多分呼ばれてないの」

 

トライアンドエラー、というフレーズがふと兆したからまことの実験室性格だ。彼や彼女は何度死にたい、と心で叫んで神に呼ばれたのだろう、と思った。