の続き。
産業医に会う前に、実際は社内の人たち何人かと話をしなければいけなかったので、手帳に症状やされたことをまとめていった。
つまらないことだが白髪が増えたり頻尿になったりもするものだ。
上司、メンター等と話していって、ある人はスレッドを残したまま新規書き込み禁止にした。後で証拠にするからだろうか。
コッテ牛の時もそうだったが、うちの会社には死んでも気づきを自分で与えさせる、という特徴がある。
ではどうするべきだったか? もそうだし、今回は徹底的に事実と事実ではないことの切り分けをするようにリードされた。
「Yさんの言っていることのうち、彼女の主観であることとそうでないことはどれくらいありますか?」
「ほとんど主観です。そうじゃないのは"他の人にエスカレはしていない"というところくらい」
「では、どうしますか?」
「主観でないことには耳を貸さない、スルーして上司に報告だけする、反応しない」
「はい、そうしてください」
「YさんはLwLさんは、xxxxxが出来ない、と言っていたけどそれは本当ですか?」
「いえ…そういえば、前職で3年ほどやっていました」
「じゃあ、何故Yさんはそういう風に言ったのかな?」
「それは、彼女の中で○○の経験がなければxxxxxは出来ないはず、という考えになっているからじゃないでしょうか」
「では、今度から出来ないと決めつけられても言い返せるね。お客さんの前でね。あなたは実際やってたんだから、Yさんの言葉で惑う必要はない。きっとあなたとYさんでは違う領域での積み重ねがあって、その違いを彼女は受け入れられないだけだから」
という感じで、切り分けや無意味に自分の評価を下げないでいられる方法をレクチュアされた。
その他、いつも相談している祝女(ノロ)にいじめられていることと、飼っている魚が身代わりや式神になったかのようにへんな死に方をしていくことを話してみた。楽になりたかったからだ。こういうことを相談できる人は、なかなかいない。
Yの土曜日の長文お気持ち表明メッセージが飛んできた後、私は眠れなくなった。
寝たとしても細切れの眠りで、年下の女の子が話を聞いてくれなかったらきつかった。
眠れずに過ごした週末の後、火曜の朝に朱文金が急におかしくなった。それまで健康で何も病気らしいところはなかったのに、いきなりバタバタ暴れだして、その後はじっとして動かなくなってしまった。とてもおっとりした個体で、暴れることなんてなかったのに。
金魚が暴れたのと同時刻、Yは持病が悪化して泡をふくように倒れたらしい。次の日も休みになった。金魚は出社から帰ってきたら死んでいた。
ざまあみろ、と思わないではなかったが、それより金魚の方が心配だった。あまりにもリンクしすぎている。私はもう法務部が動いて産業医面談までこぎつけたのだから、これ以上使い魔のようにしたくないのだ。
こういうことを聞いてくれる人は少なくて、それもプロ、となれば祝女以外今の所知り合いにはいないのだった。
祝女は開口一番「あまり相手が悪意を持っているとか自覚的にやってるとか考えない方がいいですね」と言い、ああこの人はほんとにすごいなぁと思った。
私はいじめの詳細を言ってはいない。もしも偉い人も見ているスレッドで変な投稿をした、ということまで知っていたらそのセリフは出たかもしれないけど、そこまで説明していなくて単に同僚女性にいじめられているとだけ言ったのだ。
また、金魚についても「自分1人で選ばず、交際相手や大事な人に相談してみては? 今1人で選んだら、その人のせいで金魚を飼い直したということになってしまいますね。そうではなく、大事な人と生活を整えなおす、という意味合いで選んでみてはいかがでしょうか」と言い、
まさに私は家族に「やっぱり居ないと寂しいから一緒に選んでくれないか」と聞いてみたところだったのだ。
相手は自覚的でないかもしれない、というのも家族から聞いてそういうことなのか、と思ったことだった。
「相手が勝手な恨みを持ってる可能性があるから……」と説明した後「自分ひとりでどうこうしようとせず……」と祝女は締めくくった。
なんだかぴったしカンカンなんだよなぁ。私はいつも彼女が驚くタイミングで相談するらしいが。
そして、産業医面談の直前に上司のおじさんと少し話すことになった。
「お客さんはとっくに気づいていてね、それで2人をなるべく一緒の空間にいさせないようにしようってなってるんだよ」と言われた瞬間、か、会社の恥…!と口から出た。
皆必死のぱっちでプロとしてふるまっているのに、客にいじめについて気を遣わせる等あり得ない、会社の名に泥を塗りやがって…
「僕は2人の上司だからもちろんLwLさんの心のケアもしなきゃいけないし、向こうのケアもしなきゃいけないんだよね。向こうには向こうの言い分があるからさ」
「なんていうてはるんです?」
「LwLが邪魔だ、って。仕事のやり方が違うから邪魔でストレスなんだって。だから、しばらく同じ会議に参加しないような措置を取ろうかと思ってさ」
「そんなこと言われてもねぇ。人生経験も何もかも違うんだから同じやり方の人なんておらんでしょ。ていうか、挨拶程度で過剰反応することに対して相手が慣れたらいいんじゃないですか?」
「今彼女にそれをするのは無理だと思うね、同じことを繰り返す可能性が高い」
月曜の時点でハラスメント窓口にメールと証拠を送り、会社の法務部との面談もやって、お客様に気づかれていて会社の名に泥を塗っている、ただ自分に対して嫌がらせされるならともかく本当に恥ずかしい、と連絡した。
法務としては第一に被害者の健康を考えるとのことで、産業医面談をすぐに受けてくれと言われた。
ちなみに産業医は男性か女性か選べるらしい。私はこだわってないので腕が良ければどちらでもいいと答えた。
おおむね情報は読んだがあらためてあなたの口から言ってほしいということで、簡素に今までのことを伝えたら、「典型的な、マウントを取るタイプだね。同性にね」と言っていた。
これは僕からのアドバイスなんですが…と前置きしてつむがれた言葉は、「相手がマウントを取ってくる前提で生活すること。そういう生き物がいる、と思って、いちいち反応しないことですね」だった。
「まあ、それじゃあゴリラみたいじゃないですか。ゴリラが身近にいる生活なんて想像したことなかったわ」
「はい、でも一定数そういう人はいるもんで。いることを前提に生活なさってください」
自分があまりにも反撃しないので舐められてこうなった可能性はないか聞いてみたが、相手にするだけ無駄ということだった。
産業医に会う前にかかりつけの老婦人先生にも同じことを聞いていたが「そういう人はこっちが何かすればするほどオーバーになるのよ」と無視を勧めていた。
これで、医学界と霊的世界から同じ見立てをもらったので、無視するのが一番なんじゃなあ…と腹もくくれた。
誰から見ても地雷みたいな、腫物扱い。それで彼女は満足するんかね?と思った。