焦げた後に湿った生活

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煙草の思い出

喫煙者であることに対して誇りもコンプレックスもないけれど、喫煙者でよかったなって思ったことがひとつだけある。

 

大学生の時に友達が死んでしまい、遺族の方が「あの子は知らない間に煙草を吸っていて…」とおっしゃっていた。

自殺したいから喫煙していた、という文脈で。

 

その時「それは違います」と即答できた。

煙草って嗜好品なわけで、つまり必需品かといわれればそうではないけど、この言い回しが適しているかは微妙だが、なんというか喫煙者にとっては生活に彩りを添えるものである。

 

「ア〜〜〜〜〜死にて〜〜〜〜!!!!! 吸おっ!!!!!」という瞬間はあるが、それは死にたいをブーストするためではなく、死にたいを緩和する方向性で吸っているわけだ。

 

あの子は死に向かって転がり落ちるために吸っていたんじゃなくて、なんとかいっぺん留まろうとして一服していた。

非喫煙者である遺族の方にこのイメージを伝えることが出来たのは自分が喫煙者だからだ。

 

あの子はものすごくがんばっていた、と思う…多分。